ニッパーダイを読みながら7

どのようなタイプの家族にとっても、離婚は法的には、
(プロテスタントの場合には教会法的にも)可能だったけれども、
例外的なケースに留まっていた。
外部からの歯止めと、内面化された結婚モデルとが、
情緒的な個人主義や「ロマンチック」な恋愛に伴う、主観的な感情の変化を抑止していた。
家族は、言わば自明なものと考えられていたのである。

下層の人々の家族では、家庭を築くうえで法的・経済的な障害が存在していた。
農村での家内工業の広がりと、農業労働者としての働き口の増加が、
家庭を築く新たな可能性を生み出して、
日雇い労働者や小作人の家族という古いタイプを拡大した。
また、子供が生まれるのは、働き手が増えるということをも意味したのである。

プロレタリアに関しては、家庭を持たないことを強いられるという生活形態があった。

ロマン主義的な恋愛観は、友情と官能との二元状態を、
エロチックな結婚において解消しようとした。
逆に、女性の理想化と家庭への集中が、セクシャリティを抑圧し、
女性から厳しく官能を遠ざけた。